ゲーム紹介:DS最恐のホラーゲーム、「ナナシ ノ ゲエム」を語りたい

ゲーム

今この記事を書いているのが7月、夏です。

夏といえば冷やしてくれる要素が欲しいですよね、冷えるものと言えば・・・そうホラーゲームです(?)

今回は私が印象に残っているDSのホラーゲーム、
「ナナシ ノ ゲエム」
について、語ろうと思います。

もしよければ最後まで読んでみてください。

ゲームの概要

本作は2008年7月にスクウェア・エニックスから発売されたゲームです。

開発元はepicsという会社で、ポポロクロイスなどを手掛けているデジタルコンテンツ開発会社となります。尚、開発者は本作と次回作の「ナナシ ノ ゲエム 目」ともに公開されておりません。

そこもある意味ホラー・・・?

キャッチコピーは「DSで恐怖体験」

DSを縦にし、十字ボタンとタッチペンを用いて一人称視点の3D空間を探索するモードと、

ゲーム内で登場する「呪いのゲーム」を、通常の持ち方でプレイするモード。


この2つをメインとしてゲームが進んでいきます。
DSを縦にして遊ぶというのは、なかなか画期的な試みでしたね。

(あらすじ)

主人公は南都大学の大学生であり、主人公の周りでは最近、TS(DSのような携帯ゲーム端末)が空前のヒット商品となっていた。

しかし、TSにはある都市伝説がまことしやかに囁かれている。
プレイした人間は7日間以内に死に至るという「呪いのゲーム」が突然配信される、というものである。

大学の講義中にTSをプレイしていると、先輩のオダカから呪いのゲームが配信された。
はじめは主人公およびオダカの恋人であるリコも、ただの都市伝説だと、その呪いのゲームを遊び半分でプレイしていた。

しかしオダカを最近目にしないということで様子を見に行くと、オダカは死亡しており、その近くには呪いのゲームが起動していた。

噂が本当のことだと知った主人公は、死を回避するために呪いのゲームの謎を解き明かしていくことになる・・・

本作品の魅力

伝統的なホラーと「ゲーム」が融合した作品

ここまで読んでいただくと察しがつく人がいると思いますが、本作品のあらすじは「リング」に近く、また探索フィールドも電車や廃病棟、廃旅館などホラー作品によくある舞台です。

よって物語については、伝統に倣った地に足付いたホラー作品といえます。

しかし、それらの要素に「ゲーム」という要素をうまく融合させているのが、本作品の魅力となります。

先ほど説明したように、主人公はTSという携帯ゲーム機を所有しており、例のゲームのプレイやメールで各キャラクターのやりとりを行います。

その様子は、本作品をプレイしているあなたにそっくりです。

つまり、
「TSを持つ主人公」=「DSを持つ私」
という式が脳内で自然と立てられ、「私はいまそこにいる」という臨場感を引き立たせてくれています。

また本作品では、ゲーム内での現実世界で起こる不可解な現象を、呪いのゲームの「バグ」を使って暗示しています。

最初は一瞬のノイズだけだったバグも、ストーリーを進めていくとともに文字化けBGMの不協和音化も追加されます。

言葉による説明なしに、主人公の周りが危険な状態になっていくことをうまく表現しており、「どうすればプレイヤーがわかりやすく恐怖心を抱くか」をきちんと分析されているように感じます。

グラフィックが荒いゆえの恐怖と緊張感のあるチェイス

DSというのもあって、3Dグラフィックはお世辞にも綺麗とは言えません。

普通であれば作品の質を下げる悪いものと捉えますが、ホラーゲームに関していえば別であることを既にSIRENや零が証明してくれています。

グラフィックが荒いゆえの曖昧さ、そこに感じる恐怖というのは本作品でもしっかりと感じ取れます。

また本作品の探索パートでは、一部チェイス要素がありますが主人公の足は遅く、かつぶつかったら一発アウトです。

曖昧さによる恐怖とチェイスの緊張感がうまく噛み合い、ホラーゲームとしての完成度を高めてくれています。

セルフパロディ的要素

上記の画像の通り、呪いのゲームに出てくるフィールドが、初期のドラゴンクエスト、FFのような、レトロRPGに出てくる村を連想するため、本作品はセルフパロディ的な要素も持ち合わせています。

始めから呪いのゲームをレトロRPG風にしようと考えていたかどうかは分かりませんが、せっかくゲーム内で「ゲーム」という要素を出すのであれば、かつて自社で出したようなゲームにしようという開発側の遊び心が感じられます。

どんなに怖いホラーゲームでも、怖すぎてプレイできなくなるのを防ぐためにお遊び的要素を加えるのはよくありますが、本作品でもそれが垣間見えます。

余談

「ナナシ ノ ゲエム」シリーズは本作品と次回作の2作品と、長続きはしなかったシリーズですが、スクウェア・エニックスとしては開発外でもかなり力を入れていたシリーズになります。

例えば本作品の発売とほぼ同時期に、戦慄迷宮とのコラボ戦慄迷宮 4.0 ナナシ ノ シタイが開催されていました。

ニンテンドーDS®向けソフト「ナナシ ノ ゲエム」Concept Relation(コンセプトリレーション)企画 富士急ハイランド「戦慄迷宮4.0」との共同新企画アトラクション 連鎖する恐怖「ナナシ ノ シタイ」が7/19オープン! | SQUARE ENIX
スクウェア・エニックスのニュースリリース


設定としては本編の前日譚にあたり、ゲーム内でも登場する「慈急総合病院」を、あるアイテムを回収して脱出しなければならないという内容です。

しかも回収するアイテムには「ある言葉」が書かれており、その言葉を入力すると本編で隠しモードが遊べるようになったり、特定の条件を満たすことでゲーム内でアトラクションの一部を探索できるボーナスステージが出現します。

続編の「ナナシ ノ ゲエム 目」でも、ゲーム内で出てくる横スクロール型のアクションゲーム「ノロイ ノ ゲエム」の追加ステージとして、「ノロイ ノ ゲエム 血」「ノロイ ノ ゲエム 獄」がダウンロード専用ソフトとして配信されていました。

↓「ノロイ ノ ゲエム 血」のステージ画面

最後に

現在、本作品を遊べるのはDSのみなので今からプレイするのは難しいでしょう。

プレイ動画はYoutubeにアップされているので、気になる方は見てみてはどうでしょうか?


今回は以上となります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!!!

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