今回はポケモン対戦(ポケモンチャンピオンズ)における、ステータスやダメージ計算について解説します。
尚、本記事ではポケモンのステータスを決定する3値や性格補正を知っている前提で説明を進めていくため、分からない方がいれば下記リンクの記事を読んだうえで本記事に戻ることをおすすめします。

ステータスはどうやって決まる?
ポケモンにはHP(以下H)、こうげき(以下A)、ぼうぎょ(以下B)、とくこう(以下C)、とくぼう(以下D)、すばやさ(以下S)の6ステータスがあります。
ポケモンチャンピオンズでは、次の計算式によってステータスが決まります。
【H】
=種族値+能力ポイント+75.5
【H以外のステータス】
=(種族値+能力ポイント+20.5)×性格補正(0.9 or 1 or 1.1)
※小数点以下は切り捨て
例としてピカチュウ
の場合でステータスを算出してみましょう。
能力ポイントを最大(32)まで振ったピカチュウのHの値は
H=H種族値+32+75.5
=35+32+75.5
=142
そして能力ポイント最大かつ性格補正プラス(1.1)でのSの値は
S=(S種族値+能力ポイント+20.5)×性格補正(1.1)
=(90+32+20.5)×1.1
=156
このようにして、ポケモンのステータスを計算することができます。

ポケモンチャンピオンズでは個体値が廃止、能力ポイント(努力値)振りも容易になりました。種族値はゲーム本編では可視化されていないものの、上記の計算式に代入と変形を行えば算出できます。ただし面倒なため、種族値を見たい時はポケモン徹底攻略を活用するのがおすすめです。
「すばやさ」について
ポケモンのステータスにおいて、特に重要視されるのが「すばやさ(S)」です。
行動順が決定される際に参照されるすばやさは、ダメージ計算時の乱数(後述)がなく固定値のため、相手より1でも上回っていれば常に先手が取れます。一方で、相手より1しか下回っていなくても常に後手になります。
また当たり前ですが、ポケモンバトルではお互いの行動回数は等しく与えられます。そのため、常に相手による妨害を考えながら、自分が取るべき行動を考える必要があります。
したがって、他の対戦ゲームと比較しても、相手に妨害されない先手の重要度が高く、先手をとりやすくなるSの高いポケモンは、何らかの行動が確実にできることにから重宝される傾向にあります。
S種族値を使って「S○○族」という呼び名でポケモンを括る人もいるくらい、Sは重要なステータスになります。
すばやさの分類
ただし、S種族値が同じポケモンは意外に少なく、ポケモン対戦の経験が浅い人が一匹一匹をS○○族と覚えるのは骨が折れます。
まずは、5~6分類くらいに分けて覚えていくのがおすすめです。
【参考例】
| グループ | S種族値 | 特徴 | 代表ポケモン |
| 低速 | ~50 | 先制技、トリックルームと相性が良い | ・ブリムオン ・ドヒドイデ ・ケケンカニ ・ハラバリー |
| 微低速 | 51~70 | 基本的に後手だが、優秀な要素があればカバー可能 | ・アシレーヌ ・アーマーガア ・ラグラージ ・メタグロス |
| 中速 | 71~100 | ・属するポケモンが多く、激戦区のグループ ・こだわりスカーフで高速グループより先に行動する戦法も多い | ・ミミッキュ ・ブリジュラス ・ムクホーク ・サザンドラ |
| 微高速 | 101~120 | 基本的に先手だが、素早さランクや変化技によって行動順が変動することも | ・ガブリアス ・キュウコン(A) ・ゲンガー ・クエスパトラ |
| 高速 | 121~ | 基本的に先手だが、スカーフやこうかばつぐんの先制技に注意 | ・ゲッコウガ ・マスカーニャ ・ドラパルト ・マニューラ |
低速、微低速のグループに位置するポケモンはステータスの優先度合いから、Sに能力ポイントが大きく振られることは少ないです。むしろトリックルーム下を前提とするなら、最遅(能力ポイント0+性格補正マイナス)のポケモンも多いです。
一方で高速、微高速は、より先手を取れる確率を上げるため、最大まで能力ポイントが振られることが多いです。性格補正については、どういう戦法を取るかで等倍かプラスに分かれます。
中速は、アタッカー運用であれば最速(能力ポイント最大+性格補正プラス)も多いですが、他に優先したいステータスがあれば、そちらに能力ポイントを割かれることも多々あります。
マイナス性格補正や持ち物、特性を加味しない場合、あるS種族値Saが上回ることができるのは
(Sa+32)×1.1 + 2.05 ※小数点以下切り捨て
を下回るS種族値までとなります。
例としてブリジュラス(S85族)
の場合、(85+32)×1.1+2.05=130.75→130より、S129族のポケモンまでなら先手を取れる可能性があります。
こだわりスカーフについて
Sが微低速~中速のポケモンでも、微高速や高速のポケモンにすばやさで勝つ方法があります。
そのひとつとして、持ち物「こだわりスカーフ」があります。
交代しない限り、同じ技を使わなければならないというデメリットはあるものの、Sに1.5倍とランク一段階上昇分の補正を常に維持できるため、対戦でも使うことの多い持ち物になります。
どのS種族値まで追い抜くことができるのかは、こだわりスカーフ持たせたポケモンのS種族値(Sbとする)によって変動するため計算するのは非常に面倒ですが、少なくとも下記2パターンで出くわすことは多いため、対戦前にあらかじめ把握しておくことをおすすめします。
相手のポケモンが
①:Sに能力ポイントを最大まで振っている → Sb×1.65 + 52.5×0.65
②:①に加えて性格補正がプラス → Sb×1.5 + 52.5×0.5
※小数点以下切り捨て
を下回るS種族値まで追い抜くことが可能

上記のグラフを見ると、中速グループの中でも比較的遅いポケモンでも、こだわりスカーフを持たせることで高速グループのポケモンを追い抜くことが可能です。
したがって能力ポイントの配分に無駄を出さないため、こだわりスカーフを持たせたポケモンには、Sに能力ポイントを最大まで振らず、追い抜きたいポケモンのこだわりスカーフが無い状態での最速を1上回るように調整することがおすすめです。
ダメージ計算式から見る耐久と火力
次にダメージに関わる話をします。
タイプ相性、天候、フィールド、道具の効果を一旦端に置いて、ダメージは次の計算式によって算出されます。
①’→②’の順で値を算出
①’:22 × 技威力 × 攻める側のA(C) ÷ 守る側のB(D) →切り捨て
②’:①’ ÷ 50 + 2 →切り捨て
最後に乱数(0.85,0.86,・・,0.99,1)をかける
③’:②’ × 乱数(0.85,0.86,・・,0.99,1) →切り捨て
相手ポケモンにおおよそどのくらいの割合まで削ることができるかは、②’/受ける側のH × 100 で求めることができます。
※ポケモンチャンピオンズにて可視化
したがって、上記の計算式から、ダメージの算出には攻める側と守る側で、下記計算式による数値が直結するといえます。
攻める側:A(C)×技威力
守る側 :B(D)×H
一般的に攻める側の数値は火力指数、守る側の数値は耐久指数と呼ばれています。
「このポケモンはどれだけ攻めが強いか?、またどれだけ守りが強いか?」
火力指数・耐久指数はこれらをざっくり知るのに便利な指標です。
HとB(D)、どっち優先?
耐久に関して、
HとB(D)はどちらに能力ポイントを振った方が効率が良いのでしょうか?
例として、10パターンの種族値に、5通りの能力ポイントを振り分けた時、それぞれの耐久指数を計算してみます。
【種族値のパターン】
[(H種族値):(B(D)種族値)] = [50:150]、[60:140]、・・・、[140:60]、[150:50]
【能力ポイントのパターン】
[(H):(B(D))] = [0:32]、[8:24]、[16:16]、[24:8]、[32:0]
計算した結果が、次のクロス集計表になります。

黄色で示す数値が、各種族値パターンにおいて最も耐久指数が大きくなる能力ポイントのパターンを示しています。
上部、つまりHが低くB(D)が高い場合は、能力ポイントが[H:B(D)] = [32:0]、すなわちHに極振りしたパターンが最も大きくなります。一方で下部、つまりH種族値が大きくなるにつれて、B(D)に能力ポイントを厚く振る方が、耐久指数は大きくなっていきます。
したがって、おおまかな目安として高いステータスにさらに能力ポイントを振るよりも、低いステータスを補う目的で能力ポイントを振るほうが耐久指数が伸びやすいといえます。
理想の耐久
さらに踏み込んで、物理と特殊の片方だけではなく両方を受けることを想定した場合、もっとも効率の良い能力ポイントの振り方とはどのようなものでしょうか?
実はこの問いに対してあるひとつの答えが出ており、それは(H実数値)=(B実数値)+(D実数値)に近づけるようにして振ることです。なぜそれがベストなのかは説明すると時間を要するため、下記リンクを参考ください。
技威力とステータス、どっち優先?
次に火力に関して、
高いA(C)種族値と高火力技、どちらの方を優先するべきでしょうか?
こちらも例として、能力ポイント最大かつ性格補正プラスの下記アタッカーC’,D’を比較してみましょう。
C’:ブースター(C種族値95)
のオーバーヒート(技威力130)
D’:メガヘルガー(C種族値140)
のかえんほうしゃ(技威力90)
C種族値の差は45、技威力はC’の方が上回っているものの、見た目も相まってD’の方が火力が出ていそうではあります。しかしC’,D’の火力指数を計算してみると・・・
C’:130×(95+32+20.5)×1.1×1.5 = 31639
D’:90×(140+32+20.5)×1.1×1.5 = 28586
なんとブースターの方が火力指数が高くなります。
こちらも同様に、A(C)種族値と技威力の組み合わせによる火力指数のクロス集計を下記に示します。

先の比較結果通り、技威力を伸ばした方が火力指数の伸びは大きくなります。種族値の高さも大事ですが、技威力の方が火力に大きく影響していると考えられます。
もちろん理想は高種族値×高威力技ですし、高威力技には何かしらデメリットつきなので、必ずしも一瞬の火力が高ければ良しというわけではありません。
しかし、低種族値でも高火力技を使うことで、ある程度の火力を補うことができるとも考えられます。
種族値に振り回されるな
対戦では高種族値でかつ効率の良い配分のポケモンが選ばれがちですが、それだけでポケモンの強さが決まるわけではありません。
ステータス(種族値)だけに振り回されず、技や特性、道具とのかみ合い等も考えて評価することがさらにポケモン対戦を強くする第一歩になると考えます。
今回は以上になります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!!
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